内定式とはいつ行われるもの?内定式の流れや参加時の持ち物、服装マナー
内定が決まったら、入社前に内定式が行われます。内定式自体は強制参加ではありませんが、基本的に参加しなければならない行事です。
そのため、予めタイミングを把握してスケジュールを空けておく必要があります。
内定式はいつ行われるのか、タイミングと流れについて解説します。
内定式が行われるタイミングと目的とは
入社する際に入社式が行われたり、春休み中に研修があったりなど、内定後はなにかと会社行事に参加する機会が増えます。
そして、内定後に初めて行われる行事が「内定式」です。そもそも内定式とはどんな行事なのか、目的やタイミングを解説します。
内定式の目的は入社の承諾を得ること
内定式とは企業が内定者に内定を伝えて、学生から入社の承諾を得る行事のこと。郵送でも問題ないと思われがちですが、あえて対面で内定式を行う理由は、さまざまな目的があるからです。
内定式には主に5つの目的があります。
1.労働契約の締結を行い「入社意識を高める」
2.公演・説明を通じて「会社の理解を促進する」
3.企業や内定者同士でコミュニケーションをとって「交流する」
4.入社に必要な「事務手続きをする」
5.不安を抱えた内定者の「内定ブルーを回避する」
郵送だけで事務手続きを進めるよりも、顔を合わせて交流するした方が内定者のモチベーションアップや不安解消に繋がりやすいです。
ただし最近は、社会情勢の影響やコスト削減などの観点などから、内定式を開催しない企業も増えてきました。あくまでも形式的なものなので、内定式がない場合はメールや手紙などを確認して事務手続きを進めましょう。
参加は強制ではないが内定式に参加しないと就職できない
内定式は強制参加ではありません。しかし、企業と正式に契約するためには、内定式で事務手続きを進めなければなりません。
そのため、基本的に内定式に参加しないと就職はできません。
ただし、事情があって参加できない場合は、予め理由とともに欠席の連絡をすることで、郵送やメールのみで事務手続きを進められる場合もあります。
重要なのは正式な契約手続きを行うことであり、内定式への参加の有無ではありません。参加できないからという理由で、不採用になることはないので安心しましょう。
内定式のタイミングは10月1日が一般的
内定式のタイミングは企業によって異なりますが、だいたい10月1日に行われるのが一般的です。
10月1日よりも前に内定式を行う企業はほとんどありません。なぜなら、学生の本業は学業であり、早すぎる就職活動は学業の妨げになるからです。早すぎる就職活動を防止するため、経団連(一般社団法人 日本経済団体連合会)の倫理憲章により、内定の通知は10月1日以降と定められています。
そのため、多くの企業では10月1日以降に内定を通知し、それに合わせて内定式を行います。
採用枠が埋まっていなかったり、準備が進んでいなかったりする場合は、もう少し遅い時期に内定式が行われます。内定が通知されたのに内定式の連絡がない場合は、後で連絡がくる場合があるため、10月1日以降のスケジュールはなるべく空けておきましょう。
内定式の基本的な流れを解説
内定式ではどんなことが行われるのか、基本的な流れについて解説します。
1.内定書が授与される
まずは内定式のメインである内定書の授与です。代表者が受け取るパターンと、一人ひとりに手渡しするパターンがあります。
内定書授与の際に、内定者の自己紹介や入社手続きの案内などが行われる場合もあるため、メモや筆記用具を用意しておきましょう。
2.社員・役員による挨拶
社長を含めた経営陣や、上司にあたる社員からの挨拶があります。会社の目標・ビジョン、経営理念、そしてどんな社員になって欲しいかなど、社員たちの思いが説明されます。
従業員の多い大きな企業の場合、入社後に社長や役員から直接話しを聞ける機会は少ないです。内定式の挨拶は社長・役員の話が聞ける貴重な機会なので、集中して話を聞きましょう。
3.内定者の自己紹介
内定式では内定者の自己紹介が行われます。第一印象が決まる場面なので、無難に終わらせるのもいいですが、印象に残るような挨拶ができるとさらに理想的です。
自己紹介のスピーチはだいたい30秒程度を基準に、人柄や趣味嗜好などが伝わる内容にまとめましょう。
4.入社に向けての事務案内
入社の手続きだけでなく、備品や制服などを新調するための事務案内も行われるケースが多いです。
制服が必要な企業の場合は、後日採寸を取る機会を設けられるため、案内をよく確認しておきましょう。
5.先輩・同期との親睦会
最後に飲食をしながら先輩や同期と顔を合わせる親睦会が行われます。
最近ではリモートで内定式を行い、最後に飲食をしながらオンラインでコミュニケーションを図れるような親睦会を実施する企業も増えています。
内定式へ参加するときの服装マナー
内定式は形式的な行事ではありますが、社会人としての第一歩を踏み出す場面でもあるため、服装もビジネスマナーに従ってコーディネートする必要があります。
内定式へ参加するときの服装マナーについて解説します。
内定式の服装は基本的にスーツでOK
基本的には就活中と同じスーツで問題ありません。
コロナ禍前のデータになりますが、株式会社リクルートが2018年に調査した結果によると、80.3%もの人が就活で着用したスーツで内定式に参加したという結果が出ました。
服装の指定がない場合は、就活で着用したスーツで参加しましょう。
服装自由・私服指定の場合はビジネスカジュアルで
「服装自由」や、あえて「私服指定」となっている場合は、ラフな私服ではなくビジネスカジュアルな服装で参加しましょう。
ビジネスカジュアルとは、スーツほど固くはなく、少しカジュアルでありつつビジネスシーンにおいて最低限のマナーを押さえた服装です。
派手な服装は避けて、襟付きのブラウスとボトムスや、ジャケットなど、清潔感を意識したビジネスにふさわしい服装を心がけましょう。
内定式で必要な持ち物一覧
内定式は式典のため、業務を行うことはありません。しかし、さまざまな事務手続きを行うケースが多いため、スムーズに進められるように持ち物を揃えておきましょう。
以下は、内定式で必要な持ち物をリストアップしました。
・提出するべき書類
・筆記用具(ボールペン必須)、メモ帳、スケジュール帳
・印鑑
・クリアファイル
・A4サイズが入るかばん
・ストッキングや靴下の予備
企業によって必要な持ち物は変わるため、必ず内定式の案内を確認しておきましょう。
内定式は入社意識を高めるためのイベント
内定式は学生のうちに行われる行事ですが、社会人としての一歩目を踏み出す行事でもあります。
内定式に参加することで、事務手続きをスムーズに進められるのはもちろんですが、社員の話を聞いたり、交流を深めたりすることで入社意識が高まります。
仕事に対するモチベーションを上げ、社会人になる実感を得るためにも、内定式は参加できるようにスケジュールを空けておきましょう。