内定辞退の連絡はメールだけでもよい?円満に辞退するために守るべきマナー
内定をもらったものの、ほかの企業へ入社を決めたり、条件的に見送りたいと思ったりなど、さまざまな理由で内定辞退を申し出るケースは少なくありません。
しかし、せっかく入社してもいいと迎え入れる準備をしてもらえたのに、「やっぱり入社しません」と断るのは気まずい部分もあります。
直接内定辞退を申し出るのは気まずいからと、メールだけで済ませてもよいのでしょうか?
円滑に内定辞退をするために、守るべきマナーについて解説します。
内定辞退の手段と期限を解説
内定辞退は悪いことではありません。どんなに好条件が揃っている大手企業であっても、過去に内定辞退をした人は必ずいます。
では、内定辞退をした人はどのような手段で手続きを進めたのでしょうか?
内定辞退の手段と期限について解説します。
実は半数以上が内定辞退をしている
せっかく受かった会社を蹴る人なんていないと思われがちですが、内定辞退をする人は意外と多いです。
株式会社リクルートの調査によると、20年卒では65.6%、21年卒では60.6%もの学生が内定辞退をしていることがわかりました。
ちなみに22年卒の内定辞退率は60.9%です。
そもそも就活で複数社へエントリーを出すのは当たり前のこと。企業側も学生の事情は把握しているため、内定辞退が出る可能性を考えています。
マナーさえ守っていれば、内定辞退をした学生に対して悪い感情を抱くことはほとんどありません。
内定辞退は通知から1週間以内が目安
内定辞退は意外と当たり前に起きていることなので、辞退することに対して罪悪感を抱く必要はありません。
ただし、企業側は就活生を採用するために、多くの時間とコストをかけています。辞退者が出たら再度選考を行う必要があるため、できるだけ早めに連絡をしましょう。
法律的には入社予定日の2週間前までに申し出ればいいことになっていますが、法律の通りだと企業側の損害が大きくなってしまうため、一般的には内定の通知から1週間以内に伝えるのがマナーとされています。
どの企業も同じくらいのタイミングで内定を通知するため、入社する企業が決まったら、なるべく早めに選ばなかった企業へ内定辞退の連絡を入れましょう。
連絡は電話が基本!担当者が不在の場合はメールだけでOK
内定辞退の連絡は電話で入れるのが基本ですが、現在はメールでの連絡も増えてきました。
ただし、メールは埋もれてしまう可能性もあるため、まずは採用担当者へ電話を入れておきましょう。不在の場合は何度もかけるのではなく、メールでの連絡に切り替えてください。
中には、直接会って話をしたいと返答する企業もありますが、応じる必要はありません。直接会って話す目的は、辞退しないように説得することです。辞退を決めてから説得されても時間がもったいないので、電話もしくはメールの連絡を入れるだけで問題ありません。
円満に内定辞退するための基本マナー
内定辞退は悪いことではないとわかっていても、やはりなるべく円満に終わらせたいものです。
円満に内定辞退をするには、伝え方とタイミングが重要になります。
円満に内定辞退をするための基本マナーについて、例文や会話例とともに解説します。
内定辞退の伝え方で意識すべきポイント
円満に内定辞退をするには、伝え方が重要です。
まず内定辞退に関してはハッキリ「辞退させていただきたい」と伝えましょう。また、理由を具体的に述べる場合、他社の社名までは示さなくて大丈夫です。
条件が合わなかったなど、会社に対してネガティブな言葉を使うのはNGです。あくまでも、入社に対して前向きであったことを伝えてください。
内定辞退は承諾書を提出する前がベター
内定の通知をもらったら、内定承諾書などの書面で手続きを進めます。内定承諾後の辞退は、法律的には問題ありません。
しかし、内定承諾書を提出した時点で労働契約が成立しています。そのため、内定承諾後に辞退をしてしまうと、契約違反となり賠償請求されるリスクが生じます。
稀なケースではありますが、企業側は前向きに内定者を受け入れる準備を進めている段階での辞退となるため、少なからず損失が出てしまうためです。
損失を出した分を学生に請求する企業はほとんどありませんが、リスクはゼロではないため注意しましょう。
電話で連絡する場合のマナーと会話例
電話をする場合はまず、採用担当者の都合を考えて連絡しましょう。出社してすぐや、お昼・退勤間際は避けて連絡を入れるのがベターです。
電話では、詳細な理由を聞かれる場合もあるため、しっかり説明できるように用意しておきましょう。
メールで連絡する場合のマナーと例文
担当者が不在で電話連絡ができなかった場合は、メールで連絡を入れます。その際に、電話をしたことも添えておくと、印象がよくなるのでおすすめです。
内定辞退は慎重に判断しつつなるべく早めに連絡すること
就活生をひとり採用するのにも、企業は多くの時間とコストをかけています。内定辞退は慎重に検討するべきですが、企業側の都合もあるため、なるべく早めに連絡したほうが円満に終われるでしょう。
連絡手段は電話やメールで問題ありませんが、伝え方や連絡を入れるタイミングなどに注意してください。
伝え方次第では、次の可能性につなげることもできます。連絡を入れる前に、入念に準備をしてから、なるべく早めに内定辞退の申し出を行いましょう。