自己PRが書けないのは、日本の学生だけ?実はテーマの見つけ方が重要!(書き方・例文など)
エントリーシートや履歴書など、就活では必ず自己PRを書く機会があります。自己PRはとても重要な項目ですが、なかなか書けなくてつまずいてしまう学生は多いです。そもそも日本の学生は、自己PRを書くことが苦手な人が多い傾向があります。
そんなつまずいてしまいがちな自己PRですが、スラスラ書けるようになるコツは「テーマの見つけ方」です。
自己PRが書けるようになるテーマの見つけ方について、例文とともに解説します。
日本の学生は自己PRが苦手?原因はコミュニケーションの違い
就活で必ず問われる自己PRですが、書けなくて悩む学生は多いです。そもそも日本の学生自体、自己PRが苦手な傾向にあります。
一方、海外の学生は、国の文化によって違いますが、自己PRが得意な人が多い傾向にあるようです。
日本と海外で違いがある理由は、そもそものコミュニケーションの取り方が違うからでした。
日本では就職するまで自己PRを行う機会がほぼない
そもそも日本では就活を始めるまで、日常生活や学校で自己PRを行う機会がほぼありません。
たとえば、親に対して「テストでいい点を取ったよ!」「先生に絵を褒められたよ!」と自己PRをしたことがある人は多くいるでしょう。しかしそれは、「親に褒められたい」などの承認欲求によるものであり、自分をプレゼンするための自己PRではありません。
そして、学校でも先生やクラスメイトに対して、自己PRをした経験がある人は少ないです。クラスの中に1~2人くらいは、先生に対して自己PRをする生徒はいたでしょう。しかし、大部分の生徒は学校でも自己PRは行いません。
受験のときも、推薦入試を受けない学生は、自己PRをほとんど経験しないまま就活に突入します。
日本はコミュニケーションを取るにあたって、自己PRをする機会がほとんどないため、いざ自分を売り込むための自己PRをするとなると、何も思い浮かばずつまずいてしまうのです。
海外では自己主張前提のコミュニケーションが基本
海外の中でもとくにアジアの先進国や欧米諸国などは、学生時代から周りに対して自己主張を積極的に行うことがコミュニケーションの基本となっています。
そもそも自分の意見を言わず自己主張をしない人は、「何もしてない・何も考えていないのと同然」として扱われ、話も聞いてもらえません。
しっかり自分の意見を持って主張し、自己PRをすることがコミュニケーションの基本であるため、就活においても明確に自分の魅力をプレゼンできる人が多いようです。
自己PRをスラスラ書けるようになるテーマの見つけ方
自己PRはテーマに絞って考えると書きやすくなります。自己PRが苦手な学生でも、スラスラ書けるようになるテーマの見つけ方を解説します。
自己PRは人柄を把握してもらう材料!成果・実績は書かなくてOK
自己PRは自分の凄さを伝える項目ではありません。社風に合っているか、入社後にどんな活躍ができそうかなど、就活生の人柄を確認するための質問です。
そのため、凄い成果や実績を書く必要はありません。自分の人柄がよくわかるエピソードであれば、どんな些細な出来事を書いてもよいです。
まずは凄い成果や実績にこだわらずに、自分の人柄がわかる経験を探すところから始めましょう。
自己PRで書くテーマは過去の経験から探す
自己PRで書くテーマは基本的に、過去に経験したことから探します。まずは中高生くらいから、学生時代にあった経験を順番にリストアップしていきましょう。
成果や実績は必要ありません。結果的に失敗していたとしても、自分が一生懸命頑張った経験をとにかく書き出しましょう。
そしてそれぞれの経験について、以下の4点を書いて分析します。
1.取り組んだ理由
2.結果を出すために行ったこと
3.結果
4.結果が自分に与えた影響
ある程度まとまったら、共通しているキーワードはないか探してみてください。共通しているキーワードから、「最後まで諦めなかった」「積極的に行動できた」「真面目に努力した」など、自分の強みがわかってきます。
「強み」は長所です。見つけた長所をもとに、長所がよくわかるエピソードを提示した自己PRを作成していきましょう。
ありきたりなテーマは深掘りして差別化する
たとえば「海でゴミ拾いのボランティア活動をした」など、自己PRのテーマがありきたりな場合は、エピソードを深掘りしましょう。
以下のように深掘りすると、自己PRで使えるレベルまでのエピソードを作成できます。
・テーマ、概要
・取り組んだ理由
・どんな課題・問題に取り組んだか
・課題・問題をクリアするために起こした行動・工夫
・結果(考え方の変化なども含む)
周りと比べてとくに自分が力を入れていたことや、得意だったことを深掘りするとよりオリジナリティのある自己PRが作成できます。
ありきたりなテーマだからこそ、自分のよさを存分にアピールできる自己PRを考えてみましょう。
他己分析でテーマを決めるのも有効
自己分析を行ってもうまく進まない場合は、友人や先輩など、身近な人から「他己分析」してもらうのもおすすめです。
自分では「自慢できるほどではない」「大したことない」「これくらい普通だ」と思っていることでも、周りからしたら凄いと思うような成果の場合もあります。
たとえば、自分は「ただいつも絵を描いているだけ」だと思っていても、周りからは「好きなことに対する集中力が凄い」「絵が上手い」「スキルの成長が早い」などと思われているかもしれません。
「私の強みってなんだと思う?」「自己PRが思い浮かばないんだけど、長所ってあると思う?」など、簡単でいいので身近な人に相談してみましょう。
過去の経験から自己PRを書く方法【例文あり】
自己PRの基本的なテーマの見つけ方である「過去の経験」から書く方法を、例文とともに解説します。
長所からエピソードを見つける
まずは、長所がもっとも発揮されているエピソードを見つけましょう。
たとえば「真面目に努力できること」が長所の場合は、「受験・資格試験に合格したこと」や「ダイエットに成功したこと」など、努力して成し遂げたエピソードを探してみてください。
資格を取得したことはもちろん、アルバイトでも、得意なことを伸ばしたことでもなんでもOKです。伝え方次第で立派な自己PRに変わるので、過去の経験から長所を見つけてアピールしましょう。
失敗談・成功談を深掘りする
成功談はもちろんですが、実は失敗談も深掘りをすれば自己PRに繋がります。
なぜなら、失敗は成長に繋がりやすい出来事であり、成長したエピソードこそ自己PRにふさわしい内容だからです。
成功談は「成功に至るために行動や経緯」「結果」など、長所と同じように書けば問題ありません。
失敗談の場合は「失敗から学んだこと」「経験をどう活かしたか」「次に同じ失敗が起きたらどうするか」などを盛り込んで深掘りします。
1.結論:どんな失敗をしたか
2.失敗の原因
3.失敗を通して学んだこと
4.経験を今後にどう活かすか
失敗談は4つのポイントを抑えながら深掘りして、自己PRを作成しましょう。
自己PRで大切なのは成果より過程!テーマを決めて深掘りしよう
自己PRで凄い成果をアピールする必要はありません。たしかに誰もが感心するような成果や実績があれば、存分にアピールしてもよいでしょう。
しかし、面接官が見ているのは成果や実績ではなく、就活生の人柄です。就活生はどんな経験をしてどんなことを学んだか、どんなことが得意なのかなどを把握し、社風との相性や入社後の活躍イメージを確認します。
だからこそ、大切なのは凄い成果ではなく、経験に対する「過程」です。たとえ失敗談だったとしても、学びがあったのであれば自己PRに活用できます。
ぜひ過去の経験からテーマを見つけて、自分だけの自己PRを作成しましょう。